日々にとりまぎれ、すっかり後回しになった“インド”を
忘れないうちに、思い返してみようと思います。

というか、旅はいつもそうだけれど、
ほんのチョット、針の穴から覗き見たパッケージツァーのような旅であっても、
“インド” こそ、自身で行って、見て、感じないと
その空気感の片鱗さえも伝えることは不可能と思われるので、
途方に暮れてしまうのです。

インド出発は成田からの朝便なので、
前泊の日中は、久しぶりに成田山新勝寺に行ってみました。

成田山新勝寺では、20才の頃、2度ほど断食参籠をした事があって、
参道階段の右脇にあるのが、その水行場と、併設建物が宿泊所です。

なぜ“断食”をしたのかというと、
ヒトの体と精神のはたらきに対する、単純な興味からであって、
さして深い意味はありません。

解ったことは、ヒトは1週間食べなかったからといって、
水さえ飲んでいれば、そうたやすく死ぬものではないという事ですね。
それよりも、“眠れない!”という事の方がダメージが大きい。
私は、場所や状況が変わってもシッカリ眠れる方なので、さしてつらくは感じませんでしたが、
空腹感で眠れない人は、途中で挫折して、退所して行きました。
食事って、ヒトの生活のなかで、最大の関心事なのですね!
生存にかかわることですもんね(笑)
1日の時間のなかで、その前後も含め、いちばん時間を取る行為なので、
これが無いだけで、1日が長い、長い(笑)
3日目ぐらいがイチバン空腹感です。
それを過ぎると、何か頭の中が冴え渡ってきて、
時空感が一気にひらけてくるような感覚です。
もう、普通に食べる生活に戻るのがかえって惜しいような気さえするもんです。
でも、それではヤバイので、普通生活にもどらないとね!

そんなこんなを思い出しながら、
川豊で鰻重を食べて、インド行きの英気を養ったのでした。

さて、いよいよインドへ出発。
9時間ほどのフライトです。

夕刻、デリーに着いてウェルカムホテル泊。

朝のデリーです。
どこにでも生活があります。