連日、季節外れの夏日。

b5.29 025web.s

猛暑にカラダが全くついていかないところへ、
伸び放題の草刈りもせねばならず、
写真のセレクトや、額装用のマットにセットしたりの準備と、
写真展のDMの宛名書きなどなど、疲労もMAXの今日この頃である。

b5.29 030web.s

b5.29 032web.s

先日、久々に、国立能楽堂に能を観に出かけた。
演目は『綾の鼓』
能としてはドラマチックで、
『恋の重荷』と同じように、老いらくの恋がテーマの、
なんとなく谷崎潤一郎的、繊細な陰影を予感させる演目である。

ちょっと前、UCLAでの古典芸能の公演の為のポスターに、
若い女の能面の横顔が使いたいと知人から相談を受けたのだが、
私自身は能面から離れて久しく、手持ちも無いので、
岩崎久人師に話を繋ぎ、素晴らしく美しいポスターデザインがメールで送られて来たが、
(これは公開前なので、まだ見せる訳にいかないのが残念)
この撮影に使われた「若女」をツレの女御に使い、
後ジテに加賀前田の尾山神社の名物面「淡吹き」を写した物を使用すると岩崎師から連絡を受けたので、
本当に久しぶりに能楽堂に出掛けたのである。
能楽堂はほぼ満員。
(ここで、岩崎師から、ちょっと面白い話が出たのだが、それはまたの機会に)

b5.29 017web.s

この日は、能の前に時間があったので、
新宿のシネコンで、映画『帝一の国』も観た。
この映画の、フンドシ太鼓のシーンを、
ずっと衣装で関わっている「和太鼓グループ彩」のメンバーが監修し、
作曲、振り付けもしているので、前々から観ようと思いながらまだ観ていなかったのだ。
コミックが原作だから、出だしから始まって終わりまで、
デフォルメされたオーバーな作りなのだが、それが薄っぺらじゃなくて、
つくりもののリアリティーっていうか、文句なしに笑える!!!楽しめる!!!
映画の長いエンドロールを見る度に思うのだが、
これだけ多くの人々が関わっ作られる、
映画はとても安いと思う。