邯鄲の羽震わす命の響きにのせて、ほの蒼い月光がススキの穂先をゆらゆらと照らす望月の候。
月明かりというのは、東京では実感しにくいが、
満月の夜は、冴え冴えと明るく、「闇の絵巻」の黒々とした密な夜と様相を異にして、
まことに、杖なしでも全力疾走できそうなほどなのである。

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このところ、雨がちのせいもあるが、朝もやがかかることが多い。
十日ほども前から、柿も色づきはじめ、すっかり、秋の風情なのである。

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肉体疲労を感じるわりには、一向に、物事ははかどらない。
そうこうしているうちに、一生も終わってしまうのやも知れぬ。
一炊の夢、まぼろし~

直径50センチほどの半球の小品モザイクを仕上げました。
仕上げたといっても、小さいので、思っていたようにはいかず、
当初考えていたのとはなんか、大きく違っちゃいましたね。
それで、無心にタイルを貼りながら、
マラケシュの、砂埃に霞む紅い土壁や、
ドブロブニクの、光る風なんかを、思い起こして、深呼吸。

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